社労士がフォークリフト作業計画の未作成に対する是正勧告への緊急対応を行った事例

運送業・倉庫業を営む企業様より、労働基準監督署の調査において「フォークリフト作業計画」が作成されていない旨の指摘を受けたとのご相談をいただきました。

ご相談の経緯と課題

監督官からの指摘を受け、是正報告書の提出期限が目前に迫っているという緊急性の高い事案でした。

フォークリフトを使用する業務において、作業計画の策定は安全確保のために不可欠な法的義務ですが、現場での実務が優先され、書面化が後回しになっていたことが背景にありました。

実施した解決策

当事務所では、専門性を活かして以下の即応対応を実施しました。

監督官への即時連絡

是正期限が迫っていたため、直ちに労働基準監督署の監督官へ連絡を入れました。

専門家が介在して至急作成することを約束し、提出期限の調整と理解を求めました。

現場状況のヒアリングと計画策定

会社側から、倉庫内での具体的な走行ルート、荷役作業の頻度、使用するフォークリフトの種類、安全確保のための人員配置など、作業状況の詳細を迅速に聞き取りました。

作業計画書の作成と是正報告

ヒアリング内容に基づき、法令の要件を満たす「フォークリフト作業計画」を速やかに作成しました。

完成した計画書の写しを是正報告書に添付し、無事に期限内に監督署へ提出いたしました。

結果

迅速な対応により、労働基準監督署からの指摘に対する是正を完了させることができました。

また、これを機に現場の安全意識が向上し、法令遵守(コンプライアンス)の体制が整ったことで、社員がより安心して働ける職場環境の構築につながりました。

フォークリフト作業計画とは

フォークリフト作業計画は、フォークリフトによる接触、転倒、荷崩れなどの労働災害を未然に防ぐために、あらかじめ策定が義務付けられている具体的なルールのことです。

主なポイントは以下のとおりです。

策定の義務

労働安全衛生規則(第151条の3)により、フォークリフトを用いて作業を行う事業者は、必ず作業計画を定めなければなりません。

記載すべき内容

  • 走行ルート(運行経路):作業場所のどこを通るかを示します。
  • 作業の方法:荷役(積み下ろし)の手順や、関係者の配置などを定めます。
  • 考慮すべき事項:場所の広さや地形、フォークリフトの種類・能力、荷物の形状などに合わせた内容にします。

周知の徹底

作成した計画は、運転者だけでなく、周囲で働くすべての労働者に周知し、内容を徹底させる必要があります。

まとめ

労働基準監督署からの指摘や、安全管理体制の構築でお困りではありませんか?

当事務所は運送業専門の社労士として、現場の状況に合わせたスピーディーな解決をサポートいたします。

是正勧告への対応や、実務に即した安全計画の作成について、まずは一度ご相談ください。

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この記事を書いた人

新潟市出身。上智大学外国語学部卒業、一橋大学法科大学院修了。物流業専門の社会保険労務士。2023年に「いろり社労士事務所」を開設。トラック運送業、観光バス業、倉庫業に特化した支援を行っている。紛争を未然に防ぐ規程作りや労務管理を得意とし、単なる手続き代行に留まらない経営サポートを展開。2024年問題などの業界特有の課題に対し、経営者の良き理解者として現場に即した実務的な解決策を提案している。福岡市在住。

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